時間栄養学


  イルシー 110, 21 (2012)

小田裕昭(名古屋大学大学院生命農学研究科)


1.はじめに


 昔から洋の東西を問わず、人の知恵として「規則正しい食生活は健康に重要だ」といわれてきた。日本の古い書物でも、朝食の重要性は指摘されてきている(1−2)。私たちは経験的に食事のタイミングの重要性を認識していたようである。そして夜勤する人に冠状動脈疾患や肥満などの病気が多いことは以前からわかっていた(3)。また、シフト・ワーカーとガンの関連も指摘されてきた(4)。一方、現代社会で頑張って活躍している人たちほど、乱れた生活を送っているのが現状である。仕事柄規則正しい生活ができない人も多い。この生活を直すのは困難であるが、不規則な食生が健康を阻害する大きな要因となっている認識が必ずしも大きくないのもの事実である。食事のタイミングがどのように健康に影響を与えるか、まだそのメカニズムがわかっていないことが原因であり、これを解明して体内リズム正常化食品の開発につなげることが今後できるかもしれない。

2.今なぜ時間栄養学か


 平成19年国民健康・栄養調査によると、日本人の5分の1から6分の1は糖尿病が疑われている(5)。日本は今、稀にみる病気天国になっている。特に男性で肥満が増えていることが特徴的である。一方、カロリー摂取は若干減っていることは注目すべき点である。脂肪の摂取や運動の減少が問題であると考えられているが、健康志向で運動する人がそれほど少ない訳ではない。それでは、他にどのような因子が問題であろうか。私たちは、やはり食が重要であろうと考えた。食というと、普通「何を食べたら」よいか考えるが、私たちは、「何を食べるか」だけでなく、食べ方(食スタイル)が重視だろうと考えた。

 これまで栄養学は、「何を」食べるのかに注目しすぎてきたように思われる。私は、「誰が(Who)」「何を(What)」「いつ(When)」「どこで(Where)」「どのように(How)」食べるのか、「食の5W1H」、つまり食べ方を総合的に考えて初めて栄養を理解できるはずであると考えるようになった。古川は、平均寿命を左右する因子を統計学的に求め、それが「富」と「情報」であること示した(6)。また、「環境のわずかな向上が平均寿命のさらなる延長をもたらす」と指摘している。「富」の増加とともに食べたいものはほとんど何でも食べられるようになり、これからは食べ方の「情報」が平均寿命、健康寿命を向上させるかぎになるのではないか。

 5W1Hのうち「なぜ(Why)」食べるのかが抜けているが、私は、食することそれ自身が生命の意味であり、食することは生命の本質だと考えている。熱力学第2法則や代謝回転、動的平衡の考え方は、生命の定義が「食べること」であることを示している(7)。食の重要性について、原点に返って考える上で、この考えは重要であると思っている。

 食の5W1Hの中で、最も分子生物学的解析がされているものが、時間と生命の関わり合いに関することである。古くから時間生物学という分野があり、生物の基本現象の一つとして広く認識され、臨床的には睡眠障害の問題として重要な課題であった。睡眠だけでなく、多くの生化学的現象にもリズムがあることが1980年代には盛んに調べられた。1971年にはショウジョウバエのリズム異常変異体が発見され(8)、生物時計が遺伝子に書かれた情報であることがわかった。1984年にはPeriod というショウジョウバエの時計遺伝子が発見された(9)。しかし、これがブレイクスルーになることはなく、さらなる時計遺伝子の探索が行われた。その間、1995年には日本時間生物学会が設立された。1997年にマウスPeriodとともにClockがクローニングされ(10)、E-boxへ結合するClock-Bmal1による転写のネガティブ・フィードバック制御機構が生物時計の基本であることが解明されたことがブレイクスルーとなった(11)。そして時間生物学は、生物学研究の一大ブームとなったが、まだ10年ぐらいしか経っていない若い学問分野である。私たちはちょうどこの頃、肝細胞の分化の研究の中で概日リズムを示す転写因子のDBPについて研究を開始したことが時間生物学に参入するきっかけとなった。研究を始めると、すぐにその栄養学的重要性に気付くようになり、後で述べる摂食タイミングを制御させる実験に舵を切ることになった。2005年には、私たちが編集した栄養学のテキストで初めて、時間栄養学という項目を作った(12)。そして、2009年には世界で最初の『時間栄養学』と題する本を出版することができた(13)。時間栄養学は、ほんのここ数年前に生まれたばかりの栄養学分野である。この生まれたばかりの時間栄養学が、エネルギー摂取が減っても増える肥満やメタボの謎と出会って、謎を解くカギとしてクローズアップされるようになってきた訳である。

3.内在的な概日時計


 私たちの体の中には、多くの日周リズム(日周性をもつ現象)があることがわかっている(14)。「寝る子はよく育つ」というように、夜中に成長ホルモンの分泌が多いことが知られている。一方、「魔の時間」といわれる突然死が多い時間帯が存在する(14)。顕著なのが午前中と夕方にあって、特に午前の時間帯は心筋梗塞、脳梗塞などが起きやすい生理現象が集中するまさに魔の時間である。胃潰瘍がひどくなる時間帯が早朝であるとか、病気の起きる時間帯だけでなく、死ぬ時間にも死因により日周リズムがあることが知られている。精神的、身体的にパフォーマンスの高くなる時間帯も知られていて、オリンピックの決勝が午前中に行われないのもこのためである。それらのほとんどが、内在的な時計に制御されている。私たちが想像しているよりも、はるかに私たちの体は時間(内在的な時計)に制御されていることがよくわかる。

 約24時間周期の内在的な時計を概日時計(サーカディアンリズム)と呼び、受動的なリズムである日周リズと区別している。生物が内在的時計(概日時計)を持たなければならない理由として2つのことが考えられる。「未来予測性」と「機能的分業」である。「未来予測性」は主に餌の獲得と捕食から逃れるためになくてならない機能である。哺乳類は恐竜のいた時代に生まれ、恐竜が休んでいる夜に活動するようになったため、多くの哺乳類はいまでも夜行性である。恐竜がいなくなり、一部のものだけが餌の獲得に有利な昼間に活動するようになったと考えられる。「機能的分業」は、多くの複雑な細胞機能の時間的分業を可能にする作用である。細胞増殖は一般に夜に行われ、昼は活動に必要な分化機能が行われる。多くの生化学的代謝経路は、多くを他の代謝系と共通にしている。時間的分業を行わないと代謝はスムーズに流れることができなくなる。例えば、糖新生と解糖系が同時に動くということはありえず、代謝的矛盾を回避するために、時間的機能分業は必須の機能である。

 ここで時間というものを改めて考えてみたい。私たちの頭の中は、ニュートンの「絶対時間」に支配されている。時間がX軸に直線的に進むイメージである。しかし、現代の物理学はもっと複雑な時間を認識している。時代を遡ると、アリストテレスは「運動が実在し、時間は運動から派生する」と考えた。概日リズムから見える生物の「時間」に近いのはこちらの概念だと思われる。周期的な運動によって時間を感じると考えると、周期性のある生化学反応が大事だということがわかる。生命現象を行うにあたりペースメーカーが必要であるが、私たちは体内に腕時計のような精巧な時計をもっているわけではなく、周期的生化学反応を時計として利用して、それが時間として認識されたにすぎないと見るのが素直であろう。

 概日時計は、進化の中で単純な生化学反応の周期性から始まったことがわかってきた(15)。シアノバクテリアでは、酵素反応によって24時間の時計が機能している(16)。しかし、これらはむしろ例外であり、現在機能している概日時計は、時計遺伝子による転写のネガティブ・フィードバック制御機構によって行われている(17)。しかし、植物と動物ではその時計遺伝子は随分異なり、地球の自転を基本周期とする概日時計機能は進化の中で保存されているものの、そのやり方、遺伝子自体は保存されていない。このことは、時計があって生化学反応が調整されるというより、周期的な生化学的反応が時計の機能を果たしたと考えるのが良さそうである。地球の自転は、月の影響でどんどん遅くなっていることが知られており、今24時間とされている一日は数億年後には30時間以上になるであろうと考えられている。その頃には異なった時計システムが働いているかもしれない。

4.時計遺伝子


 すでに述べてきたように、概日リズムは転写のネガティブ・フィードバックによって構成された時計である。時計遺伝子である転写因子のClock・Bmal1が6塩基のE-boxに結合して、時計遺伝子であるPer、Cryの転写を活性化する。合成されたPer、CryはClock・Bmal1による転写活性化を抑制する。そして、Per、Cryが減少することにより再び転写活性化が起きる。この周期が24時間である。他の時計遺伝子もこのE-boxを介するフィードバック・システムに参加する形で時計を調整している。細胞間で微妙なずれが生じるものの、正確な時計がこれだけ簡単なシステムでできているのは驚きである。

 生物時計の研究は、はじめ脳の時計に注目して進められ、脳の視交叉上核(SCN)にマスター時計があることが解明された。そして自律的に強い24時間の振動を示していることが明らかになった。その結果、体の時計は、光の刺激を受けた脳時計が体全体を制御していると理解されるようになった。しかし、末梢のすべての細胞が時計を持っていることが分かり、この考えに修正が加えられることになった。現在では、すべての細胞が独自の24時間の時計を持っていて、それが臓器の時計となり、臓器間を同調させる因子を介して統合的な時計を形成していると解されている。したがって、重要なのは同調因子である。通常、太陽光により同調を受けた脳時計が自律神経系や内分泌系を介して末梢組織を制御し、それによって体全体の時計が統御される。つまり、光が最も強い同調因子である。概日リズムが、地球の自転の時計であることを考えれば当然のことである。

 ところが、摂食タイミングを逆転させると消化器系のリズムが逆転してくることが分かり、消化器系の時計の同調因子は光の制御より強いことがわかった。食事は内臓において最も強い同調因子であることが理解されるようになった。少なくとも首から下のすべての臓器の時計の同調因子は食事といっても差し支えないほどであることがわかってきた。概日時計が存在する理由がタイムリーに食物を得ることにあった点を考えると、これは合理的な応答である。太陽光をペースメーカーに使っていたのは、食事をとる時間を合わせるのに必要だったからであり、重要なのは食事であった。さらに、一部の研究では、食事が脳の時計も同調させることが報告されており、食事が光と協調して脳の時計を調製させて時差ぼけを早く直せるかもしれない(18)。

 遺伝子レベルで調べると、肝臓・心臓・大腸などほとんどの臓器で10%ほどの遺伝子はリズムを刻んでいる(19−21)。同じ遺伝子でも臓器ごとにそのピーク時間は異なり、臓器独自の時計が回っていることがわかる。そして、それらが統合された時計として体全体の機能を制御していることが健康であると思われる。内臓に対する強い同調因子が食事であると述べてきたが、普通の生活では、太陽光に合わせて規則正しい食事をとっている限り体の時計は太陽の光に同調している。しかし、現代社会では、そのような生活をするのが困難な人が多くなってきている。先に述べた動物実験で行われたような、摂食タイミングを逆転させたような食生活をしている人が多くなっている。そのような人たちはどうすればよいのだろうか。これが、時間栄養学の課題である。

5.時計遺伝子の異常と生活習慣病


 時計遺伝子のノックアウトマウスを使った実験は、時計遺伝子の欠損が行動異常を起こすことを示した。それだけでなく、時計遺伝子の欠損が代謝異常を導くこと見つかった。2005年に発表されたClockノックアウトマウスが肥満とメタボリックシンドロームを起こすという報告は大きな注目を浴びた(22)。さらにBmal1が肥満に重要であることが明らかになった(23,24)。当初想像されていたリズム異常だけでなく、ノックアウトマウスにおいてみられた代謝異常は、概日時計と末梢の代謝が強く結びついていることを明らかにした。ヒトでは、Per2の遺伝子変異により遺伝的早起き症候群が報告されているが(25)、代謝異常を伴う時計遺伝子の変異は報告されていない。ヒトであまり時計遺伝子の変異が見つかっていないことは、時計遺伝子が生存にとって必須な要素である可能性を示している。

6.不規則な摂食タイミングと脂質代謝異常


 先に述べたように、シフト・ワーカーなどの不規則な食生活をせざるを得ない人々に、生活習慣病が多いことがわかっていたが、摂食タイミングそれ自身が代謝異常を引き起こすという分子レベルの証拠はなかった。そのため、一般に規則正しい食生活の重要性は認識しつつもその程度は必ずしも大きいものと考えられていなかった。そこで、私たちは正常な動物(遺伝的改変をしていない動物)を用いて摂食タイミングの脂質代謝に与える影響を検討した。夜行性のラットに制限給餌(例えば昼だけ給餌する)をさせると、昼夜逆転するだけでしばらくすればそれになれてしまうため、昼夜の区別なくダラダラ食べる給餌プロトコールを考案した。私たちは2009年に、不規則な食事をすると肝臓の概日時計に異常が生じ、血中コレステロールが上昇するということを初めて報告した(26)。不規則な摂食タイミングが代謝を異常にすることを実験的に示した最初の研究である。この研究では、同じ餌を同じ量摂取しても、食事のタイミングが異なるだけでコレステロール代謝が異常になることを示したものである。不規則にさせるため、1日4回、4分の1量の餌を寝ていても起きていても、昼夜関係なく与え続けた。私たちは、これを「ダラダラ食い」と呼び、臨床的には中心静脈栄養などではあり得るタイミングである。ラットの体重は自由摂取と変わらないものの、血中のコレステロール、特にVLDLコレステロールが有意に増加した。食べるタイミングが違うだけで血中コレステロールが50mg/dLも増加したのである。これは、コレステロールの異化代謝、つまり胆汁酸合成の律速酵素CYP7A1の遺伝子発現の概日リズムのピークが前にずれたためであることがわかった。それによって、統合されたコレステロール代謝が起こらなくなってしまったため、糞中胆汁酸排泄が減少したようである。このとき、肝臓の時計遺伝子DBPの位相も同様に前にずれていたため、これが原因であろう。時計遺伝子の中でDec1、Dec2が特に食事の影響を受けやすい時計遺伝子であることもわかった。まとめると、規則正しい食生活をすると、肝臓時計遺伝子が正常化され、CYP7A1のリズムが正常化されることにより胆汁酸の排泄がきちんと行われ、VLDLの分泌が正常化して血中コレステロールが正常化するようである。さらに私たちは、HDLコレステロールの主要構成タンパク質であるアポリポタンパク質A-IもDBPの支配下にあることを見つけた。これは、不規則な食生活はHDLを低下させる可能性があることを示している。つまり、規則正しい食生活は、悪玉コレステロールを下げて、善玉コレステロールを上げる可能性がある。

 自由摂食させたマウス、ラットは8割の餌を活動期に食べるが、残りの2割を休息期に食べる規則正しい食生活をしている。休息期には全く食べない「超」規則正しい食生活をさせるとどうなるのであろうか。最近、「超」規則正しい食生活をするとそれだけで食事誘導性の肥満を抑制することが報告された(27)。これは、不規則な食生活が健康に良くないというよりも、規則正しい食生活が、積極的に健康に資することを示すものとして重要である。

7.末梢時計を同調する因子は何か


 肝臓をはじめ末梢の時計は、何らかの方法によってSCNの制御を受けて体全体として統合された時計としてリズムを刻んでいる。すでに述べてきたように、末梢の時計は、光を同調因子とする脳の時計とは別に、食事を同調因子とした制御を受けている。つまり、末梢の時計を同調させる因子は複数存在することが推測されている。例えば、神経系、液性因子(ホルモンなど)、運動(活動)、体温、摂食行動などである。私たちは、肝臓時計を同調させる因子を探すため、ラット初代培養肝細胞に様々な液性因子を処理してみた。

 ラットの肝臓から細胞を取り出して初代培養すると、個体がもう生きていなくても肝細胞は個体の時間を記憶していて、24時間のリズムを刻み続ける。しかし、肝細胞を、本来の形態と異なる薄く扁平な単層で培養するとリズムがすぐに消失してしまうが、3次元培養すると長期に時計が回ることがわかった(28)。この肝細胞を利用して以下の研究を進めていった。これまで知られていたように、グルココルチコイド(29)、cAMPの他に、いくつかのチロシンリン酸化を介するホルモン、サイトカインに肝細胞の時計遺伝子を動かす作用が見つかった。さらに、すでにグルコースなど栄養素そのものも同調因子となることが知られていたので、単一アミノ酸を高濃度に処理したところ、多くのアミノ酸にそれぞれ異なった時計遺伝子を動かす作用があることが見つかった。これらの中で最も摂食タイミングによる同調に関わるものとしてインスリンに注目した。摂食タイミングによって変動するホルモンとしてインスリンは、最も有名なホルモンであり、すでにいくつかの報告がなされてきた(30−32)。しかし、実験条件やその結果にばらつきがあり、不明確であったため、私たちは決着を付けようと考えかなり大がかりな実験を行い、インスリンが肝臓時計を同調させる因子であることを実験的に証明することができた(28)。まず、時計がばらばらになっている肝細胞にインスリンを加えると、同調して同じリズムを刻むことを確認した。インスリンが同調因子であることを証明する目的で、時計遺伝子の下流にルシフェラーゼをつないだ遺伝子をもつトランスジェニックラットから肝細胞を調製して、リアルタイムに時計を観察した。そして、インスリン処理は肝細胞に対して位相反応曲線を示すことを明らかにした。位相反応曲線というのは、ある一つの刺激が時間帯により異なった方向に作用することを図式化したものであり、これが起きれば同調因子であることが示される。例えば、夜型になってしまった睡眠障害を直すための光治療では、朝方に強い光を浴びれば朝型になっていくが、夜に強い光を浴びてしまっては逆効果になるというような現象である。インスリンの効果を動物個体で調べるために、ラットにSTZによってI型糖尿病を発症させた。インスリン欠乏であるI型糖尿病では、肝臓の時計が前進することがわかった。そして、インスリンの投与が位相反応曲線を示し、インスリンが出るはずの時間に処理をすれば、糖尿病で起きた時計の異常が改善されるであろうと推測した。実際に活動期(つまり摂食期)のインスリン投与は肝臓時計を正常化させたが、休息期のインスリン投与は肝臓時計をさらに早めて悪化させてしまった。これらの事実から私たちは、インスリンが肝臓時計の同調因子であることを結論づけた。インスリンは、線維芽細胞や脳、肺などのインスリに通常応答しない細胞や臓器の時計を同調することはなかったが、脂肪細胞の時計は同調させることがわかった(28)。つまり、メタボリックシンドロームに関与する臓器はインスリンによって、その時計が調節されているという訳である。

8.摂食そのものも同調因子となる


 食事による肝臓を含む末梢時計の同調は、栄養素が体の中に入って効くと考えられているが、摂食行動により消化器系を刺激することによる同調も知られている。副腎皮質から分泌されるグルココルチコイドホルモンは、ヒトではコルチゾール、ラットではコルチコステロンであるが、これらは、活動期の直前からその濃度が高くなる概日リズムを刻んでいる。昔からこのホルモンが概日リズムをもっていることはよく知られており、絶食するとインスリンの日周リズムは消失するが、グルココルチコイドはリズムを刻み続ける。栄養素を経口的に投与する場合と、非経口的(腸管を介さず)に投与する場合を比較すると、グルココルチコイドホルモンのリズムは経口的に投与した場合に同調してリズムを刻むのに対して、非経口投与ではリズムが消失してしまうことがわかった。しかし、肝臓の時計は、投与経路にかかわらずリズムを刻んでいた。つまり、少なくともグルココルチコイドホルモンのリズムは、栄養素が体内に入るかどうかではなく、腸管を介することが刺激になっていることがわかる(33)。さらに、空腸を切除してみると、肝臓時計のリズムは変わらなかったが、グルココルチコイドのリズムが消失してしまった(34)。これは、食事が消化管を通過もしくは吸収されこと自体による刺激が時計を同調させる作用があることを示している。

9.同調因子として働く食事因子


 上で述べてきたように、いくつかの栄養素はそれ自身が同調因子として働いていることがわかっている。エネルギー源として最も重要なグルコースがリズムを同調させることが示されている(35,36)。生存に重要なエネルギー源にリズムの同調作用があることは合理的である。これは培養細胞でも見られる現象であり、グルコースは細胞のリズムも同調させる。これは、培地交換だけでも細胞の時計を同調させる作用があること示しており、実際に培地交換だけで時計がリセットされる。これは案外やっかいな問題を私たちに突きつけることになった。普通研究者は培地交換の時間をあまり気にしていないため、研究対象にリズムがある場合、事前の培地交換の時間が結果に影響しかねないのである。しかし、視点を逆にして考えてみると、細胞であっても代謝的矛盾は非効率的であるため、培養細胞の応用利用をする場合に、あえてリズムを加えた培養法が効果的であるかもしれない。

 また、アミノ酸にも単独で同調作用があることがわかってきた。マウスにグルコースとアミノ酸を与えると、肝臓だけでなくSCNのリズムも同調されるという報告がある(17)。脳に対しても食事は強い同調因子かもしれない。別の研究でも、糖とタンパク質が肝臓の強い同調因子として働いていることが示されている(37)。

 一方、脂質は同調因子としての可能性は否定的であったが、高脂肪食は1周期(1日)の長さ(周波数)を変えてしまうようである(38)。マウスの1周期は、約23.5時間であるが、高脂肪食を与えるとほぼ24時間になってしまう。逆に、脂質の異化代謝を促進するクロフィブレートという薬剤は、高脂肪食で長くなった時計を元に戻す作用を有している(39)。PPARaを介する経路がリズムの周期の長さを制御しているようである。

 他の栄養素でも、食塩(40)やビタミンA(41)も時計を同調させる作用が知られている。非栄養素であるレスベラトロールも時計を動かす作用が知られるようになり(42)、食品中には概日時計を制御する実に多くの成分があることがわかる。毎日の食事は、同調因子で盛りだくさんであり、同調因子を食べているようなものである。したがって、普通の食事をしていれば、だいたい同調刺激になっていると考えられる。

10.時間栄養学から考えた食スタイル


 これまでの知見から、体によい食スタイルとはどういったものなのか。簡単にいえば、活動期に食べて休息期に食べない、昼夜のメリハリの規則正しい食生活である。食事を3回摂ればインスリンが3回出ることになるが、最初の、つまり絶食後のインスリンが同調に重要である。十分な絶食をしていないときの朝食は、リセットの効果は少ないだろうと考えられる。また、夜食は肝臓の時計をかえって悪化させる方向に調整させてしまうため、代謝がうまく機能しなくなると思われる。

 体内時計を考えた場合、何を食べればよいのだろうか。上で述べたように、食事は同調因子の束みたいなものなので、糖とタンパク質が入っている普通の食事であれば、十分効果は得られるであろうと思われる。だいたい何を食べても良いのではないか。重要なのは朝食を食べることだろう。

 24時間メリハリのある食生活をしていれば、昼夜逆転で夜型摂食でもよいのかという疑問が出る。ヒトでは、夜食症候群としてすでに問題化されており、脂質代謝異常などが起こることが知られている。ラットに休息期の昼だけ食べさせる制限給餌を長期間行ったところ、血中コレステロール濃度は顕著に増加していた。この実験については、現在解析中であるが、少なくとも食事のタイミングが24時間でメリハリがあったとして、脳の時計と肝臓などの末梢の時計が統合して動いていないときはやはり代謝異常が起きるようである。肝臓時計の乱れとは別に、臓器間の時計の不協調が不健康につながるようである。

 それでは、食事は3回ちゃんと食べないといけないのか。歴史的に食事の回数は、近代になって2回から3回になったといわれている。古い研究であるが、食事の回数は少ないよりが多い方がよさそうである(43)。食べ過ぎになってはいけないが、1日3回以下の場合より、4回、5回と回数が多い方が、肥満、血中脂質などの指標が正常範囲に入る割合が多くなっている。ただ、回数は増やしてもそれが夜食になると意味がないことも示されている。

 次に食べる人の側の問題であるが、ほとんど動かない生活が問題視されるようになってきている。廃用性症候群や不活動症候群があるが、不活動であることが不健康にさせているようである。震災をきっかけに改めて注目されるようになってきたが、不活動ということだけで代謝異常が起きるメカニズムはよくわかっていない。私たちは、分子生物学的研究が可能な寝たきりの動物モデルと作製して、寝たきりからの復帰を目指して体内で何が起きているか検討を始めたところである。様々な代謝異常や遺伝子発現変動が起きていることを見出しているが、肝臓の時計にも変化が生じていることを見つけた。不活動は肝臓など体内の概日リズムに変調をきたして不健康にさせている可能性が考えられた。また、身体活動自身が肝臓など内蔵時計の同調因子として働いている可能性も示している。寝たきりや、不活動の人では体内の時計が乱れている可能性があり、これを補正することができればより健康でいられる可能性が期待される。

 通常、摂食タイミングは睡眠のサイクルと連動しているので、乱れた食生活を直すには、基本の生活リズムを改善する必要がある。それができない場合は、夜食は控えるようにし、少し無理をしても決まった時間に、特に朝食を食べ、朝食は無理にたくさん食べなくても少し食べればよいのではないだろうか。ただ、シフト・ワーカーなど職業柄、不規則な食生活から逃れられない人はどうしたらよいのだろうか。生物時計の分子メカニズムがここまでわかってきたため、そこに作用する食品成分や薬を開発しそれを摂取すればよいだろう。すでに睡眠障害では、薬による対処がされているので、体内時計の乱れによる代謝時計にも、薬の処方は十分現実的な方法だろう。時計遺伝子の中には、核受容体も含まれており、核受容体のリガンドにより時計を制御できることが最近示された(43)。

 人の食生活を時間栄養学との関係で語ろうとするときに問題となるのは、自分の体内時計を知る方法がないということである。体内時計を測る方法がない限り、それを評価することもできないため、臨床の現場で活用されることは難しい。もちろん、数時間おきに採血すればできることであるが、これは現実的ではない。最近、毛根細胞を使って体内時計を測定したという報告もあるが(44)、やはりこれも一般の人や、臨床で使える現実的なものでない。非侵襲性でかつ現実的に体内時計を測る方法開発する必要がある。毛根の代わりに口腔粘膜も考えられるものであるが、時間栄養学の知見を広く生かす様にするためにはもっと簡便な方法が必要である。現在、体内時計を推測するスマートフォン用のアプリ「時間栄養学時計」のアプリも開発中である。

11.終わりに


 今後の課題の1つ目は、多くの疾患の裏にリズム異常が隠れていることがわかってきたことである。果たしてリズムの正常化によって、どの程度疾患予防ができて治療を助けることができるかを明確にしていかないと、予防や治療の現場では生かされない。定量的にその寄与度を明らかにする必要がある。2つ目は、肝臓から分泌されるアルブミンの維持が高齢者にとって重要な指標になっている点である。タンパク質であるアルブミンも、アルブミンmRNAも半減期が長いが、転写レベルでは概日リズムを刻んでいる。なぜそのような無駄な労力を払っているか。ダラダラ食いでは、この転写のリズムに異常が生じることを見つけているので、食事のタイミングによってアルブミンを正常に維持できるのではないかと推測している。3つ目は、肝臓は薬物代謝の中心的臓器であることである。不規則な食生活によって肝臓の時計が乱れることで薬物代謝に異常をきたし、期待された薬効が得られなかったり、予期せぬ副作用を増大させたりする可能性が考えられる。時間薬理では、薬を飲む時間により影響の出方が異なることを教えているが、規則正しい生活をしている場合でないと当てはまらないかもしれない。摂食タイミングを規則正しくすることにより肝臓時計の正常化を介して薬効を上げることができるのではないか、時間薬理学だけでなく時間治療学も含めた時間医療の基盤としての時間栄養学の重要性は今以上に大きくなるのではないかと想像している。

 栄養学はこれまで主に何を食べるかに注目してきたが、食べ方、つまり食スタイル(食の5W1H)を考えて、規則正しく賢い食スタイル(Smart Nutri Style:SNS)を確立することがこれからの課題である。フランスの画家であるドラクロアは、「私たちは、何か生産するためだけに働くのではなく、「時」に価値を与えるために働くのだ」といったといわれている。「時」に価値を与えるとは、人生に意味を与え豊かにすることである。そこで私は、「食べることは、体を作るためだけに働くのではなく、概日リズムを通してその「時」に価値を与えるため働いているのだ」と言い換えたいと思っている。食は、そのタイミングを通して、私たちの健康を養い、生命をより豊かなものにする。分子生物学的分析的解析を複合的座標軸において総合的に捉え、統合システムとしての生命体の理解を通した栄養学研究と実践をしていきたい。

引用文献

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Updated 4/27/13